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赤城牛ビーフカレーではネック肉、ゴールドタイプでは肩肉、スネ肉を使います。いずれもよく動かす部位の筋肉で、キメが粗くスジや筋膜が多いため、普通に焼いて食べたりするには硬くて向きません。しかし赤身の旨味は濃厚で、さらにスジや筋膜に含まれる硬いコラーゲンは加熱する事でゼラチン化して柔らかくなり、肉汁とは異なるジューシーさが出てきます。丁寧に煮込むことで、繊維がほどけてホロホロの食感になり、凝縮されたお肉の旨味がジュワッと拡がるお肉に。お肉の特製を活かした調理法で、素材本来の旨味や食感を引き出した絶品のカレーに仕上げることができるのです。

当店は60年以上、牛肉卸問屋として歩んできました。
牛肉卸は、牛1頭を仕入れて加工し、さまざまな部位に分けて販売をするのですが、そんな中、どうしても人気部位と不人気部位が出てきてしまいます。30年以上前、ネック肉は人気部位とは呼べるものではありませんでした。
ネック肉は、肉質のキメが粗く、硬いコラーゲンが多い部位であるため調理に手間をかける必要があり、一般のご家庭では敬遠されがちでした。コラーゲンというと、プルプルの柔らかいゼラチン状のものを想像されるかもしれませんが、実際のお肉に含まれる状態のコラーゲンは、硬い繊維のタンパク質でスジや筋膜、軟骨、骨などに含まれています。
このコラーゲンは、加熱するとタンパク質の性質でさらに硬くなるので、普通に焼いて食べるのには向きません。そのため、挽肉にしたり煮込み用などの用途に用いるのですが、煮込みで柔らかくするのにも時間がかかり、一般的には敬遠されがちでした。
ところがこの厄介者のスジや筋膜は、煮込みのように長時間加熱するとゼラチン化してやわらかくなり、肉汁とはまた違ったジューシーさが加わります。また、よく動かす筋肉の赤身部分には旨味成分が多く、味わい深い仕上がりに。手間を惜しまなければ非常に美味しいのがネック肉の特徴なのです。
当店は、牛肉卸問屋の目線で、ネック肉の利点に注目しました。時間をかけてトロトロになるまで煮込みことによりその利点をいかし、開発されたのが「赤城牛ビーフカレー」です。