おいしい召し上がり方
おうちステーキ、焼き方、簡単、本格的
【動画解説】フライパンで焼く「ステーキ」レシピ!4部位別のコツと焼き方
ステーキはおうちで楽しめる特別メニュー
ステーキを食べたくなる時はどんな時でしょうか?お祝い、おもてなし、給料日、元気が欲しい時など、ちょっと特別な日。そして、美味しいステーキを食べればハッピーな気分になりますよね。しかしレストランやステーキハウスは、価格の値上がりが止まらない昨今、なかなか頻繁に足を運びにくい……。そんな時はちょっと良い牛肉を買って、おうちでステーキを焼いてみませんか?
おうちでステーキを焼く時の悩み3選
いざステーキを自分で焼いてみると、思ったように焼けないことも多いのではないでしょうか。おうちでステーキを焼く時に、つまずきやすいお悩みをまとめました。
- (1) 焼き加減が難しい
- 下準備を間違えると焼け具合が不均等になります。さらに焼き加減を間違えると、肉が固くなったり、逆に生焼けになったりします。
- (2) 焦げやすい
- ステーキは、脂肪分も多く高温で焼くため、焦げやすいというデメリットもあります。焦げてしまうと、香りや味が落ちるだけでなく、健康にも良くありません。また、見た目も悪くなってしまいます。
- (3) 肉汁が逃げやすい
- 肉汁にはステーキのうまみ成分がたっぷり含まれています。焼くときに肉汁が逃げてしまうと、うまみも一緒に逃げてしまいます。肉汁を逃がさないように、焼き方に気を付ける必要があります。
さらに、せっかく良い牛肉を買うならこだわりたい肉の部位や、部位別のステーキの焼き方も動画で詳しくご用意しました。
このブログや動画をマネすれば、誰でも簡単に、お店で食べるようなミディアムレアのジューシーで柔らかいステーキを焼けるようになりますよ。
ステーキを焼く下準備
冷凍肉の解凍のしかた
おうちでステーキを焼く時の悩み3選の原因にもなっているのが、焼く前の肉の状態です。下準備から、ステーキを焼く工程はもう始まっています。ポイントは2つ。
(1)半日〜1日冷蔵庫で解凍
(2)焼く30分〜1時間前に調理台上で室温にする
冷凍肉の急速な解凍はドリップの原因。
そのため冷蔵庫に移し半日〜1日かけて解凍します。真空パックだとなお良いですが、そうでない場合は食品保存用袋やラップで包んで空気に触れないようにすると酸化を防げます。
さらに焼く前に肉を室温にします。
そうすることで焼いた時の肉の表面と内部の温度変化を穏やかにして均一に短時間で焼くことができます。
輸入牛の場合など肉によっては筋切りをした方が柔らかく仕上がります。今回使用する赤城牛・赤城和牛の場合は筋切りは必要ありません。
下味のタイミングと量
塩を振るのは焼く直前。
解凍時や調理台に出すタイミングで塩を振ってしまうと肉汁が出てしまうので、焼く直前に塩を振ります。コショウをする場合は焦げやすいので焼き上がった後にします。
塩の量は肉の重量の1%。
100gなら1g、200gなら2g、300gなら3gと覚えやすいですね。ちなみに、塩1gは「ひとつまみ」、つまり親指・人差し指・なか指の3本でつまんだ量とされています。1%はそのままでもおいしい塩加減のため、最後にソースをかけてお召し上がりになる方は控えめにします。
火力の注意
弱火、中火、強火についてあらかじめおさらいしておきましょう。
ガスコンロ(ガス)、IH、ホットプレートについてまとめました。機器によっても異なるので、詳細は取扱説明書でご確認ください。
「弱火」
ガス:鍋底に炎の先がつかないくらい。鍋の中心部だけ加熱している。
IH:10段階の2〜3
HP:150℃前後
「中火」
ガス:鍋底に炎の先がちょうどあたるくらい。鍋のひとまわり内側を加熱している。
IH:10段階の4〜5
HP:160℃〜180℃
「強火」
ガス:鍋底に勢いよく炎があたるくらい。底全体を加熱している。
【注意】強火は炎が底からはみ出て燃え上がるような「つまみ最大ではない」こと。
IH:10段階の7〜9
HP:200℃〜230℃
おうちで!ステーキ
部位別に焼き分ける理由
それではこれから部位別にステーキの焼き方を紹介していきます。
しかし、なぜ部位選びが必要だったり、焼き方を変える必要があるのでしょうか?
牛肉の部位はとても細かく分類され、各部位に特徴があります。甘くとろける食感の部位や、うまみが濃く歯ごたえが楽しめる部位などさまざま。さらに部位ごとにタンパク質が凝固する温度やタイミングも変わるため、その特徴に合った焼き方で本来のおいしさを最大限に引き出すことができるのです。
<牛肉マップ>
図のように、牛肉にはたくさんの部位があります。この中からステーキに適している「サーロイン」「リブロース」「モモ」「ヒレ」をご紹介します。
おうちで!サーロインステーキ
サーロインとは?
まずは王道のステーキを楽しみたいという人におすすめ。
霜降りで食べごたえがあり、形も良くステーキ用として目にすることが多い。サーロインは、背骨(胸椎)の後方であまり動かさない部位。柔らかくきめが細かい肉質が特徴です。
サーロインステーキの焼き方のコツ
<焼き方動画>
200gのサーロインステーキを焼いていきます。焼く直前に2gの塩(2つまみ)を振り、火加減は「強火」。
- (1)油はなしor少量の油(鉄のフライパンなど)をひく。
- →肉から出る脂で十分焼ける。
- (2)フライパンからうっすらと煙がでたらOKサイン。
- (3)肉は脂身の多い部分を左側にしてフライパンに置く。
- →ひっくり返すのは1度のみのため、焼き上がりは脂身が右に来る。
- (4)油を肉の下にまんべんなくまとわせてメイラード反応をつける
- →メイラード反応とは、こんがり茶色く焼けること。香りと見た目が食欲をそそり、うまみを閉じ込める効果があります。
- (5)焼き始めて1分ほどで裏返し、30秒ほど焼く。
- (6)すぐにアルミホイルで包み2分休ませる。
- (7)厚さは好みで、斜めに包丁を入れカットするのがポイント。
おうちで!リブロースステーキ
リブロースとは?
柔らかでぜいたくなうまみと甘みを楽しみたい方におすすめ。リブロースはロースの中でもきめ細かく最も霜降りが入る部位。さらに切り分けられ、外側の「リブロースかぶり」はBBQや焼肉用に、内側の「リブアイ」は非常に柔らかくステーキ用とされることが多い。
海外でリブアイステーキはとても人気で、「王者のステーキ」と呼ばれることもあるそうです。
リブロースステーキの焼き方のコツ
<焼き方動画>
300gのリブロース(リブアイ)ステーキを焼いていきます。焼く直前に3gの塩(3つまみ)を振り、火加減は「強火」。
- (1)油はなしor少量の油(鉄のフライパンなど)をひく。
- →肉から出る脂で十分焼ける。
- (2)フライパンからうっすらと煙がでたらOKサイン。
- (3)肉は脂身の多い部分を左側にしてフライパンに置く。
- →ひっくり返すのは1度のみのため、焼き上がりに脂身が右に来る。
- (4)油を肉の下にまんべんなくまとわせてメイラード反応をつける
- →メイラード反応とは、こんがり茶色く焼けること。香りと見た目が食欲をそそり、うまみを閉じ込める効果があります。
- (5)焼き始めて1分20秒ほどで裏返し、40秒ほど焼く。
- (6)すぐにアルミホイルで包み2分ほど休ませる。
- (7)厚さは好みで、斜めに包丁を入れカットするのがポイント。
おうちでモモステーキ
モモとは?
モモ肉は赤身で歯ごたえのあるイメージですが、実際は赤身のうまみの濃さや食感、霜降りの入り方などバリエーション豊かで、肉通に人気のある部位です。
内モモ、外モモ、お尻寄りのランイチ(ランプとイチボ)、内モモの下部にあるシンタマ、さらにそれぞれが細分化されるほど多種類。カメノコやトモサンカクといった部位はこのシンタマを分類したものです
モモステーキの焼き方のコツ
<焼き方動画>
150gのランプステーキを焼いていきます。焼く直前に1.5gの塩( 1つまみと少々)を振り、火加減は「弱火」。じんわりと全体を温めるようにじっくり焼くと柔らかく仕上がります。
- (1)フライパンが温まったら油をひく。
- →モモ肉ではほとんど脂が出てこないので、やや多めの油をひく。
- (2)肉をフライパンに置き、油をまとわせながら焼く。
- →肉表面の乾燥を防ぐため。
- (3)焼き始めてから1分45秒ほどで、こんがり色づいたのを確認してひっくり返す。先ほどと同様に、油をまとわせながら焼く。
- (4)裏面を30秒ほど焼いてこんがり色づいたら、さらに30秒ずつ両面をじっくり焼きます。
- →計2回ずつ両面弱火で焼くことでじんわりとお肉に熱がかかり、全体がしっとりと焼き上がる。
- (5)すぐにアルミホイルで包み3分ほど休ませる。
- (6)斜めに薄めにカットするのがポイント。
おうちでヒレステーキ
ヒレとは?
高級ステーキとして提供される事の多いヒレは、プレゼントやお祝いディナーなどにおすすめ。ヒレの中でも中心部にあたるシャトーブリアンは1頭の牛からわずか3%しか取れない最高級部位として有名。サーロインの内側であまり動かさない筋肉のため、牛肉の中でも最も柔らかく脂肪が少ない最高のお肉とされ、上品な味わいが特徴です。
ヒレステーキの焼き方のコツ
<焼き方動画>
150gのヒレ(シャトーブリアン)ステーキを焼いていきます。焼く直前に1.5gの塩( 1つまみと少々)を振り、火加減は「中火」。厚みは2cmがベストです。焦げないようにじっくり焼くと柔らかく仕上がります。
- (1)フライパンが温まったら油をひく。
- →ヒレ肉ではほとんど脂が出てこないので、やや多めの油をひく。
- (2)肉をフライパンに置き、油をまとわせながら焼く。
- →肉表面の乾燥を防ぐため。
- (3)焼き始めてから1分30秒ほどで、こんがり色づいたのを確認してひっくり返す。先ほどと同様に、油をまとわせながら焼く。
- (4)裏面を40秒ほど焼く。
- (5)すぐにアルミホイルで包み2分ほど休ませる。
- →お肉に肉汁を閉じ込め、うまみの流出をふせぐため。じんわりと余熱で中心部まで温め、きれいなピンク色に仕上げる。
- (6)垂直に厚めにカットするのがポイント。断面を見せて盛り付ける。
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まとめ
お好みの部位はありましたか?部位ごとのうまみを最大限に生かせる焼き方が分かれば、おうちで本格的なステーキが楽しめます。ポイントは解凍方法と焼く時の火加減と、アルミホイルでの余熱調理。ぜひ参考にしてみてくださいね!